トルマリンホットパック開発の経緯

トルマリンホットパックは治療現場において様々な問題を改善する過程で生まれました。単なる温熱治療器ではなく、業務の効率化によって患者数アップと収益アップをもたらす経営改善ツールとして開発しました。開発に至った経緯を時系列でご紹介します。

トルマリンホットパック開発者 中園 徹

インターン時代に思ったこと

トルマリンホットパックを開発した一番の理由は、インターン時代に体験した湿式の温熱療法がきっかけです。湿式の温熱療法は、とても気持ちよく効果のある方法だと認識していました。しかし、装着やメンテナンスに非常に手間と時間が掛かるため、いつも時間に追われていました。ただ、電熱パットや遠赤外線では湿式のような温感が得られないため、乾式タイプで同じような温熱療法があれば使いたいといつも考えていました。

私が開業して一番悩んだこと

私が整骨院を開業して一番悩んだことは、せっかく雇った人がやめていくことでした。特に施術者は重要な戦力です。ところが次々と辞めていきます。

離職について分析したところ、大きな原因は長時間労働と低賃金にありました。つまり、経営における最大の問題は「労働生産性の低さ」にあることに気付いたのです。ただ当時の医療現場や業界には生産性を改善するという考え方などはなく、解決策が分からないまま5年以上の試行錯誤が始まりました。(写真は開業当初の乱雑な院内風景)

ある経営法との出会い

開業から悩み続けて6年目。日本マクドナルドのオペレーションシステムを作られた林俊範先生と出会いました。

林先生から経営の原則「利益のピラミッド経営法」を指導していただき解決策のヒントを得ることができました。導き出した現場の解決策は次の3つでした。

・標準化のための道具作り

・施術のムダをなくす

・ベッド当りのコスト削減

以上の成功モデルを探すために、日本全国やアジアで繁盛している治療院を見学して回るようになりました。

中国での衝撃的な出会い

私が中国の広州に治療視察へ行った時のことです。ある治療院で薬草の入った温熱パックをトレーで手渡されました。手で持てないほど熱いパックを患部に当てると、すぐに筋緊張が緩むのを感じ驚きました。「これはスゴイ!」帰国後、直ちに医療機器業者さんに同じものはないか手を尽くして探しました。あらゆる温熱治療器も試してみましたが、中国体験したような温感をもった温熱機器を見つけることはできませんでした。仕方がないとあきらめかけた時、あるスタッフから言われたのです。「ないなら作ればいいじゃないですか」と。「よし、じゃあ作ってみよう!」そこから開発が始まりました。

現場での実験・検証

温熱パックに使う薬草などの材料探しは難航しました。ふと「薬草よりも効果がある物質はないだろうか?」調べてみると、微弱電流を発する治療効果のある鉱石「トルマリン」に出会いました。トルマリンは宝石にも使われる高価な石でしたが、治療効果を優先して使ってみることにしたのです。実験してみると中国で体験した薬草パックにはない温感を感じました。「これだ!」と確信しました。

ただトルマリン鉱石を入れるだけではゴロゴロして気持ちよくありません。何度も実験を繰り返し、研磨した3~5ミリ大の粒子に行き着きました。

トルマリン温熱療法に最適の条件とは

トルマリンの温熱パックで「気持ちよさ」と「治療効果」を同時に満たすため検証の結果、重さは800グラムとなりました。袋の形状は患部に当てた際、中の鉱石がかたよらないように特別な縫製を施しました。

トルマリン鉱石は季節にもよりますが、75℃前後で温めることが1番安全で効果的だとわかりました。季節によって効果を高めるために1℃単位で温度調整できる温熱機器が必要です。そこで医療研究室などで菌の培養なども手掛けるメーカーに、トルマリン専用の保温庫の製造をお願いしたのです。約1年半の開発期間をかけて「トルマリンホットパック」が完成しました。以下がトルマリン温熱療法を最適にするために導き出した条件です。

*南米ブラジルから上質の100%トルマリン鉱石を直輸入

*実験・検証によって導き出した800グラム形状のホットパック

*70℃から80℃まで1℃単位で調整可能な保温庫(トルマリンプロ)

医療現場に広がった経緯

開発した「トルマリンホットパック」は競合との差別化を図るために自社の治療院だけで使うもので、売ることはまったく考えていませんでした。林先生からご指導いただいた3つの改善策「①標準化のための道具作り ②施術のムダをなくす ③ベッド当りのコスト削減」を実現することが最大の目的でもあったのです。

ある日、当院を見学に来られた先生がトルマリンホットパックに興味を示されました。「これうちでも使わせてもらえませんか?」と頼まれ、特別に分けて差し上げることにしたのです。「絶対に他には売らないようにして下さい」と言われたのが印象的でした。ところが、しばらくするとどこで聞いたのか「トルマリンを分けてほしい」という方が増えてきました。

林先生からは「ノウハウは自分のものだけにせず、与えることが大事です」とも教えられていました。そこで、正式に販売するみることにしたのです。はじめの数年間は口コミだけで整骨院業界に広がり始めました。次第にクリニックや医療機関でも使っていただけるようになったため、2016年からは一般医療機器として正式に販売することになりました。

トルマリンホットパック導入のメリット

長年の試行錯誤を経て、トルマリンホットパックという乾式の温熱医療機器が出来上がりました。なぜ、シンプルな温熱療法が口コミだけで広がったのでしょうか。導入された方々に話しを聞くと理由は次の3点でした。

・治療効果と患者満足の向上

・治療における時間短縮

・初期投資コストの削減

治療現場における悩みはほぼ共通

トルマリンホットパックを導入された皆さんは、かつての私と同じように現場における労働生産性の低さやスタッフの定着の問題で悩んでおられました。導入されたクリニック様では「リハビリの人員が半分になった」との声や、治療院様では「施術の時間が短縮できた」「治療が楽になった」などのコメントをいただくようになりました。個人的な悩みから作った温熱機器トルマリンホットパックが少しでもお役に立てることに、大きな喜びを感じております。

トルマリンホットパック開発者 中園 徹