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岡山大学共同研究レポート

研究題目「注射用トルマリンホットパックの開発」
  • 評価期間:2020年 11月 18日〜 2021年 2月 8日
  • 実施部署:岡山大学病院 看護部、岡山大学 研究推進機構 医療系本部
  • 評価場所:岡山大学病院 腫瘍センター
1.研究目的および内容
看護師が血管の位置を見るためにホットパックを使うと火傷の恐れがある。
火傷せず安全に繰り返し使用できるホットパックの開発が目的。
2.概要
2019年1月31日、岡山大学主催の「中央西日本メディカル・イノベーション2019」における個別マッチング「やけどしないホットパック」に、株式会社タオのトルマリンホットパックを提案し、岡山大学病院 看護部との共同研究を基に、大学病院腫瘍センター、研究推進機構の協力を得て、『トルマリンホットパック腕用(SSサイズ)』を製品化した。
3.原理
「やけどしないホットパック」は下記の「低温やけど指標」をクリアすることを条件とした。
  • ・火傷については、「低温やけど」一般的な皮膚の表面温度と時間を参考とする
  • ・44℃では3時間〜 4時間、46℃では30分〜 1時間、50℃では2分〜3分
*参照:国民生活センター(兵庫県立健康生活科学研究所生活科学総合センター)
4.社内実験結果
  • 試験実施日 : 2019年11月7日
  • 試験実施場所: 株式会社タオ トルマリン事業部 研究室
  • 試験実施者 : 中園徹、安茂悦子、土井由加利(看護師)
  • 被験者:安茂悦子
時間 開始前 1分経過 3分経過 5分経過 8分経過
皮膚温度 33.0℃ 38.9℃ 39.0℃ 40.6℃ 40.6℃
パック温度 54.0℃ 44.8℃ 44.2℃ 42.7℃ 41.0℃
観察 発赤あり 血管拡張あり 発赤変化なし 皮温変化なし
観察:注射用トルマリンホットパックを設置1分間経過より肘窩に発赤が見られた。3分間経過 では血管拡張も確認できた(土井看護師・談)。5分経過後の皮膚温度上昇は見られなかった。
5.岡山大学 トルマリンホットパック評価に対する意見
  • 日時: 2021年4月2日(金)
  • 実施部署:岡山大学病院 看護部・岡山大学 研究推進機構 医療系本部
評価物(以下「本品」)
  • タテ10cm、ヨコ16cm、重さの400gの小型のパック
  • トルマリンを封した防刃素材P-TEX製の内袋に、綿製の外袋を被せた二重構造
  • 破壊評価用5個、使用時の評価用20個の合計25個
破壊評価:
  • せん妄や認知症の患者が容易に外袋から内袋を取り出せるケースはまれであり、ハサミ、フォークを用いても中身のトルマリンが漏れなかった。漏れた中身を患者が食して危険になる可能性は非常に小さいと言える。
使用時の評価:
  • 用法にしたがって使用した結果、火傷(やけど)は発生していない。看護師によっては、発赤が発生することが問題ありと判断されたが、「発赤が生じることがやけどという有害な事象に即座につながる」わけではなく、発赤が発生したがやけどしない範囲は存在し、使用21例ではやけどは発生していないと判断できる。
  • 使用時間(5分)を超えた場合には、低温やけど等の有害な事象につながる可能性はあり、少なくとも「使用上の注意」等での注意喚起が必要と判断する。
  • 使用21例中、患者が熱いと訴えたのは、「少し熱い」を含めても3例と少ない。熱い場合は不織布を2枚重ねするなどの用法を取扱説明書に追記する対策を講じる必要があるかもしれない。
看護師アンケート結果のまとめ:
  1. 比較製品より短時間で血管が見えるかの設問に対して7名中3名が「思う」、1名が「思わない」と答えたことから、一定の効果は得られたと思われる。
  2. 患者の痛みと針の刺入しやすさについては、優位性が明確にはならなかった。
  3. 7名中4名と過半数の看護師から、本品を患者の腕に載せたときの安定性と重さについて、使いづらさを指摘していることから、改良すべき点があると思われる。
  4. 保温庫から取り出して、直ちに使用できる点は使いやすいと言える。